債務整理後、クレジットカードは基本的に使えません。
ブラックリストに掲載されて審査に通らなくなってしまうのです。
しかし、カード決済ができないのは不便ですよね。自業自得とはいえ・・・。
クレジットカードは作れない?
──債務整理をするとクレジットカードは作れなくなりますか?
基本的には作れなくなります。
任意整理はおおよそ5年、自己破産・個人再生は10年程度は審査には通らないでしょう。
債務整理の中でも過払い請求はブラックリストに載ることはないので、クレジットカードを作れないということはありません。
──任意整理・自己破産・個人再生は作れなくなるんですね。
借金を自力で返せなくなった人の手続きですからね。信用が最も大切なクレジットカードは普通に考えて作れなくなりますね。
──日常の中でカード決済ができないのは不便ですね。
たしかに不便です。ただ、だからと言って生きていけないということはないですし、借金の更生期間だと思ってカード決済しなくても問題ないように頑張っていきましょう。
──自業自得ですしね。
はい、そのとおりです。しかし、まったくカード決済ができないというわけではないんですよ。
──えっ?カード決済する方法があるんですか?
デビットカードなら債務整理後でも作れる
デビットカードです。
──デビットカード?クレジットカードとは違うんですか?
クレジットカードはカード会社が一旦代金を立て替え、後から利用者に請求します。
デビットカードは使ったら、すぐに銀行口座から引き落とされるんです。
──や、ややこしいですね。
クレジットカードと銀行のキャッシュカードが合体したものと思えばどうでしょうか。
──あ、それなら分かりやすいです。
発行会社が立て替えるわけではないので利用者の信用も問われません。
なので債務整理後、ブラックリストに載ってしまった人でも作れるんです。
──クレジットカードのように使えるんですか?
基本的にはクレジットカードと使い方は同じです。ネット通販でも使えますよ。
ただし、分割払いはできませんし、月々支払うサービスでは使えない場合もあります。
──デポジットにも似ていますね。
そうですね、デポジットとも似ています。
──銀行口座から引き落とされるということは銀行のサービスです。
はい、そのとおりです。
代表的なのは楽天銀行、スルガ銀行、りそな銀行などがデビットカードを発行しています。
最近、住信SBIネット銀行もデビットカードを始めました。
──なかなか盛り上がっていますね。
サービスも充実しています。楽天銀行だと楽天ポイントが貯まりますし、住信SBIネット銀行はキャッシュバックがあります。
──これなら債務整理後でも問題無いですね!
残高が足りない時はどうなる?
──使用した時に口座の残高が足りない場合はどうなるんですか?
基本的にカード決済が弾かれてエラーが出ます。
もしくは決済できてもデビットカード側で残高不足になり、不足分を入金しないと使えなくなります。
──いざ使おうとしてNGということもあるんですね。
クレジットカードにも限度額もありますし、そのあたりは同じですね。
カードが使えなくなることを懸念
──債務整理を検討している方にはクレジットカードが持てなくなることを心配される時はありますか?
よくあります。やはりカード決済が出来ないのは大きなメリットですしね。
──デビットカードを勧めたりはされますか?
強くは勧めませんがこういったものもあります、程度はお話します。
──反応はどうですか?
それならなんとか・・・と言った感じですね。債務整理に踏み切っていただける場合もあります。
債務整理を検討する段階でクレジットカードの支払いも厳しいケースが多いので、迷う必要のない場合がほとんどです。
──デビットカードでブラックリストから外れるまで凌げば問題無いですね。
一つだけ問題があります。それはクレジットヒストリーです。
──ヒストリー?歴史ですか?
ブラックリストから外れると信用情報機関の記録はすべてクリアされます。
これで新たにクレジットカードを作れるようになるのですが、履歴が全くなくなるので、審査時に「いい年齢なのにこれまでクレジットなどの使用履歴がないのは過去にブラックリストだった?」と疑われてしまうのです。
──審査に落ちてしまうのですか?
もちろんこれだけが理由ではないですが可能性としては十分ありえます。
しかし、審査にまったく通らない、通る可能性が低いというほどではありません。
──また少しずつ信用を貯めていくのですね。
そういうことです。
そのためにはまず債務整理をして今の借金をしっかり解決すること。その間はデビットカードで代用すること。
ブラックリストから外れたら0からスタートする気持ちで、クレジットカードに申し込みましょう。
──本日もありがとうございました。