相談内容で多いのが「旦那が借金を隠していた。」というもの。突然の発覚で混乱してしまう奥さんも少なくありません。そんな時の正しい対応とは?
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夫が借金をしていることを妻に隠していた
──夫の借金を奥さんが相談してくるケースはありますか?
ありますね。非常に多いです。特に多いのは結婚前に作った借金を、結婚後も妻に話していないケースです。金額は数十万円ぐらいが一番多く、高いケースだと100万を超える場合もあります。
まず、借金の金額・件数・会社などを正確に把握する
──発覚する原因は様々だと思いますが、妻はまずどうすればよいのでしょうか?
まずは借金の金額・借りている会社・借りている期間を明確にすることです。夫に問い詰めるのはもちろんですが、ここで金額を少なく言ったりすることもあります。思い切って個人信用情報機関に問い合わせてみましょう。
──そこまでしますか。
最初は30万円と言っていた借金が、後になって300万円だったということもあります。容赦してはいけません。
──今日はちょっと怖いですね。
それくらいこの悩みは深いんです。話し合いではなかなか解決しないものなんですよ。
──なるほど。話を戻しますが個人信用情報機関への問い合わせは妻でもできるんですか?
本人でないとできませんが、目の前でやらせればよいでしょう。株式会社日本信用情報機構(JICC)、株式会社シー・アイ・シー(CIC)、全国銀行個人信用情報センター(KSC)の3つだけなので、さほど手間もありません。費用も5,000円程度です。
──これならクレジットカード、キャッシングの利用分は把握できますね。
借金を正確に把握するのは必須ですね。
お互いの両親に借金のことを相談
躊躇するかもしれませんが夫の両親、そして自分の両親にも相談しましょう。妻にも隠していた借金なので両親にも知らない可能性が高いです。
──周りから攻めていくわけですね。
妻だけだと夫はまだやり込めると思っています。第三者を挟むことで言い訳もしづらくなりますからね。
妻が家計を握る、夫には触らせない。最低限の生活を守る
借金が発覚する家庭の特徴として、家計を夫が管理していた、別々にしていたというケースが多いんです。今後は絶対に妻が管理しましょう。
給与の振込口座はもちろん、給与明細は必ず受け取ってください。
──給与明細も受け取るんですか?
もちろんです。給与を少なく言っていたケースもあるんですよ。最低限の生活を守るために収入面は妻が管理するべきです。
借金を妻が肩代わりするのは絶対NG
──やってはいけないことはありますか?
借金を肩代わりすることですね。妻や夫婦共有の貯金から返済するのはオススメしません。旦那の小遣いなど自分の範疇で返済させましょう。自分で苦労しないと借金グセは絶対に治りません。
──甘えは許さないわけですね。
酷い例になると妻に借金をさせて返済することもあります。
──何にも解決になってないじゃないですか…
まったくです。ただ借りれる範囲が増えただけです。しかし、情に流されたのか、その場しのぎなのか自分が借金をして夫の返済をする妻もいるんですよ。
──どういう心理状況なんでしょうか?
夫の借金自体より、まず借りた業者に返済しなければとなるんですよ。返済が滞ることは一番嫌ですからね。
夫の借金、妻に返済義務はない
──夫の借金は妻にも返済義務があるんですか?
基本的にはありません。夫婦と言えども夫が作った借金は夫に返済義務があります。妻が保証人になっているなどは別ですが。また、借金をした理由によっては妻にも返済義務が発生します。
──理由とは?
借りた理由が日常家事債務にあたると妻にも返済義務は発生します。例えば食費や家賃、公共料金、教育費などですね。
──普段の生活の範囲ですね。
そうです。自分だけが楽しむ範囲、ギャンブルや飲み代などで借金をしていた場合は該当しません。
夫の借金が発覚、解決するには?
──では、具体的に夫の借金が発覚した場合、どうすればいいんでしょうか?
問題は2つあります。「借金の返済」と「夫の借金グセ」です。
自力で返済できるか or 周りの助けがいるか
借金の返済については金額や件数にもよりますが、まず自力で返済できるかどうかですね。自力も2種類あり、夫の範疇で返済できるか、妻や両親が協力して返済するか、の2つです。
──夫の範疇で返済するのがベストですよね?
もちろんです。しかしこれは家庭の問題なので何とも言えませんね。夫の範疇で返済できない場合は債務整理が視野に入ります。債務整理をするくらいなら私達が…というのも否定できません。
──それもそうですね。
夫の借金癖は治らないものと思え。ギャンブルなど論外
こうなると借金癖の方が問題です。妻や両親が代わりに返済しても、夫の借金グセさえ治ればいいのです。
──借金癖を治すにはどうすればいいのでしょう?
借金癖と浪費癖は直結しているので、まずは物を自由に買えない状況にしましょう。先ほど言ったように家計はすべて妻が管理。最低限必要な金額のみ夫の渡すのです。
パチンコなどのギャンブルなど論外です。隠れて行くようなら外出禁止にするくらいの気持ちで構いません。
──借金をしてしまうのはどうしましょう?
借金にも2種類ありますよね。友人や知人に借りるパターンと、消費者金融などに借りるパターンです。正直どちらも防ぎにくいのは現状です。
友人や知人に借りるのは交友関係を完全に管理するのは難しいですし、消費者金融などに借りるには身分証明書は必要なので、それを妻が管理することもできるでしょう。
しかし、現実的に身分証明書を妻が管理するのも難しいですからね。
──債務整理したほうがいい気がしますね。
債務整理をすれば最低でも5年以上は消費者金融から借りたいはできなくなりますからね。いいリハビリ期間になるでしょう。
──それでも友人・知人からは難しいですね。
出来ることは妻も夫の交友関係と関わりを持つことですね。密告してくれることもあります。友人・知人も妻の目があると知れば貸し渋ることもありますし。
夫の債務整理を妻が代行できる?
──夫に債務整理が妻が代わりにすることはできます?
出来ません。たとえ妻でも債務整理は本人が手続きしなくてはいけません。夫に債務整理をさせたい場合は説得するしかないですね。相談に妻の同行してくるケースが多いですよ。
──ほとんど妻がやっているようなものですね。
借金が発覚した時点で夫の発言権は小さくなっていますからね…(笑)
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債務整理は本人でないとできないし、妻は夫を説得する以外何もできないのでしょうか…?
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