自己破産とは?メリット・デメリット・手続き方法・注意点

自己破産の基礎知識

自己破産とは?

現在多くの方々が借金、お金の返済などの問題に直面しています。それらの解決策として、債務整理というものがあります。債務整理の方法はいくつかあり、そのうちの一つが自己破産です。

自己破産の特徴

自己破産とは、借金の返済が不可能となったとき、生活を立て直すための最終手段です。
他の債務整理との違いは、「抱えている借金をゼロにする」というところにあります。つまり、借金を返す必要がなくなるのです。他の債務整理、例えば個人再生、任意整理では、借金の減額はできますがゼロにすることはできません。
ここまで読んでみると、「借金をしたら自己破産をすればいいじゃないか」と思われるでしょう。しかし、自己破産にはメリットとデメリットが存在します。

メリット

まず1つめのメリットは、前述したとおり全ての支払い義務が免除されることです。さらに、手続きが開始されると、債権者は強制執行(給与差し押さえ等)を行うことができなくなります。

2つめのメリットは、基本的にはどんな人であっても自己破産ができるということです。例えば、債務整理の方法の一つである個人再生を行うには「一定の収入が継続してあること」など、いくつかの条件があります。

そして、3つめのメリットは一部の財産を残せることです。
「自己破産を行うと、借金を帳消しにする代わりに財産を全て失ってしまう」と考える方もいると思いますが、実際にはある程度の財産を残すことができます。
ある程度の財産とは、「生活をするのに必要な家財道具」、「99万円以下の現金」等となります。

デメリット

まず1つ目のデメリットは、所有している財産が没収されるということです。
どの程度の財産が没収されるかというと、20万円以上の財産となります。この「20万円以上の財産」の中には、車、バイク、住宅、土地、さらに証券などが含まれます。ただし、車や住宅などでローンを完済している場合、没収されないことがあります。
個人の場合、20万円以上の価値を持つ財産を持つケースは少なく、影響を受ける方は少ないです。

2つ目のデメリットは、就けない仕事や取れない資格が出てくることです。制限される職種・資格は、弁護士、司法書士、税理士、公認会計士、弁理士等があります。
因みに、このような職種に就いている方々が自己破産をした場合、資格が取り消しになることはありませんが、自己破産の申請から免責が降りるまでこれらの仕事をすることが出来ません。
一般的な会社員や公務員の方は上記のような制限を受けることはありません。

3つ目のデメリットは、ブラックリストとして記載されてしまうことです。
ブラックリストとは、実際に存在する名簿のことではなく、信用情報機関が持っているデータのことを言います。返済が滞ったとき、自己破産などの債務整理を行ったときに事故情報が登録されます。
ブラックリストに登録されると、クレジット会社や消費者金融などの金融機関に「信用なし」と判断されます。つまり、登録されている間、金融会社からの借り入れ、ローンの利用が出来なくなるということです。
一度登録されると、約5年~10年間は掲載され、自己破産の場合は、最長である10年間掲載されると言われています。

他の債務整理の方法と比べると、自己破産のデメリットは大きいといえるでしょう。そのため、自己破産をする際はまず、他の債務整理が可能かどうかを検討する必要があります。

自己破産の手続き

自己破産手続きの流れは以下のようになります。

申立書類を地方裁判所へ提出→裁判所で審尋→破産手続き開始→免責審尋→免責許可決定

所有財産の有無によって多少変わる部分はありますが、大まかな流れはこのようになっています。

申立書類を地方裁判所へ提出

自己破産を申し立てするには、書類を地方裁判所に提出する必要があります。
手続きを弁護士に依頼していない場合は、自分で記入漏れなどの間違いがないことを確認し、裁判所に提出しましょう。

裁判所で審尋

ここでは、裁判官と15分ほどの面接をします。
質問される内容は、返済不能に至った経緯、借金の総額など、簡単なものとなります。また、この面接は弁護士のみの出席も可能です。

破産手続き開始

破産審尋後、裁判所に「借金の返済が不可能」とみなされた場合、破産手続きの開始が決定されます。つまり、債務者が支払い不能だと裁判所に認められることが破産手続き開始の条件となります。

免責審尋

ここでは、裁判官と二度目の面接を行います。一度目の面接では、弁護士のみの出席が可能でしたが、今回の場合は、債務者本人が直接裁判所に出向かなければなりません。
前回の面接とは異なり、裁判官から質問されることは少なく、裁判官から免責の注意事項等が伝えられます。

免責許可決定

免責審尋の約一週間後、免責が許可されたかどうかが決定され、法律事務所に通知されます。
さらに免責許可決定の約一か月後に免責が確定されます。

自己破産するときの注意点

保証人や連帯保証人について

借金をしたときに、誰かに連帯保証人になってもらったかどうか確認しておきましょう。
債務者本人が借金を返済できない場合、連帯保証人になった方が本人の代わりに借金を返済しなければなりません。
連帯保証人には、債務者と同じ返済義務が発生するため、債務者が自己破産をしたとしても、債権者は連帯保証人に請求していくことになります。

クレジットカードでの買い物

クレジットカードでの買い物を借金だと考えていない方も多くいると思いますが、自己破産をするときは、クレジットカードの使用金額や業者名を忘れずに申告しましょう。
申告漏れがあった場合、免責されずに借金が残ってしまいます。

給与振込口座の銀行からの借金

銀行から借り入れをしている場合、口座が凍結してしまいます。そのため借り入れをしている銀行と、給与振込口座の銀行が同一の場合、振り込まれた給与を使えないという状況になってしまいます。
申し立てを行う前に、口座を確認し、上記のような場合は給与振込口座を変更しておきましょう。

弁護士費用

自己破産の手続きを自分で行うのは非常に難しいといわれています。そのためほとんどの方が弁護士に手続きの依頼をしています。
ここで知っておくべきなのが、弁護士に依頼するためには、着手金と報酬を支払わなければならないということです。着手金とは、依頼する際に払う費用であり、報酬とは、自己破産が完了したときに払う費用です。
合計でかかる費用は安い場合で約30万円、高い場合だと約70万円程度かかります。

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