任意整理に必要な期間<相談から完済までのスケジュール>

任意整理の基礎知識

弁護士・司法書士に任意整理を依頼し、貸金業者との交渉が完了して返済が始まるまでの期間はおおよそ3ヶ月~半年です。

取引期間が長く、過払い金が発生している場合はもう少し長くなる可能性もあります。

任意整理の大まかな流れ

任意整理を依頼

貸金業者に受任通知を送付

貸金業者から取引履歴の開示

利息の再計算(過払い金が発生している場合)

和解・分割返済の交渉

1.任意整理を依頼

始めに弁護士・司法書士に任意整理の相談をします。相談は無料という法律事務所がほとんどです。

2.貸金業者に受任通知を送付

弁護士・司法書士から貸金業者に「任意整理の依頼を受けました」という通知書を送付します。

この受任通知を受け取った時点で、貸金業者は債務者に取り立てを行うことができず、返済に関する連絡は一切こなくなります。

また、任意整理の交渉が終わるまで返済をする必要はありません。

3.貸金業者から取引履歴の開示

貸金業者から弁護士・司法書士にこれまでの取引履歴が送付されます。これまでの借りた金額、返済した金額や日にち、利息など完璧な記録がないと弁護士・司法書士も交渉を行うことができません。

ですので債務者は相談の際に細かい記録や履歴を調べる必要はありません。

依頼してからこの取引履歴が開示されるまで約1~2ヶ月かかります。

4.利息の再計算

取引が長期に渡っており過払い金が発生している場合は、利息制限法に基づき、過去に支払った利息を再計算します。

過払い金とは
2010年に貸金業法が改正されるまで問題だった利息制限法と出資法の上限金利の間のこと。通称グレーゾーン金利。利息制限法が20%に対し、出資法は29.2%だった。多くの貸金業者は出資法の29.2%で貸し出していた。2010年の貸金業法改正で20%に統一されたことにより、債務者は過去に支払った利息の差額を請求できるようになった。

5.和解・分割返済の交渉

過払い金を計算後、借金が残っている場合は今後の返済計画について、弁護士・司法書士と貸金業者で交渉を行います。

他と比べて比較的早く終わる

任意整理は裁判を行わず貸金業者と直接交渉する手続きなので、自己破産や個人再生と比べて比較的早く終わる債務整理です。

早ければ2ヶ月程度で終わる場合もあります。

Q&A

交渉が長引いたり、決裂することはある?

貸金業者は自己破産などで貸したお金を回収できなくなるのを最も避けたいので、任意整理を拒否することはほとんどありません。ただし、あまりに取引期間が短い場合は交渉に応じない、長期化するケースもあります。

弁護士・司法書士で期間に違いはある?

弁護士・司法書士、どちらに依頼しても任意整理の期間に違いはありません。債務者の借入金額や過払い金の有無、交渉する貸金業者、相談する法律事務所によって異なります。

<詳しく>弁護士・司法書士の違い

催促の連絡がきた場合は?

相談から受任通知の送付まで若干のタイムラグがあるので、入れ違いで催促の連絡が来る場合もあります。その場合は「任意整理を依頼しました」と答えてください。貸金業者側も素直に引き上げます。

それでも催促の連絡が来る場合は明らかな法律違反です。任意整理を依頼後の催促については貸金業法の第二十一条ではっきりと規制されています。

貸金業法 第二十一条(一部抜粋)
貸金業を営む者又は貸金業を営む者の貸付けの契約に基づく債権の取立てについて貸金業を営む者その他の者から委託を受けた者は、貸付けの契約に基づく債権の取立てをするに当たつて、人を威迫し、又は次に掲げる言動その他の人の私生活若しくは業務の平穏を害するような言動をしてはならない。
債務者等が、貸付けの契約に基づく債権に係る債務の処理を弁護士若しくは弁護士法人若しくは司法書士若しくは司法書士法 人(以下この号において「弁護士等」という。)に委託し、又はその処理のため必要な裁判所における民事事件に関する手続をとり、弁護士等又は裁判所から書面によりその旨の通知があつた場合において、正当な理由がないのに、債務者等に対し、電話をかけ、電報を送達し、若しくはファクシミリ装置を用いて送信し、又は訪問する方法により、当該債務を弁済することを要求し、これに対し債務者等から直接要求しないよう求められたにもかかわらず、更にこれらの方法で当該債務を弁済することを要求すること。

任意整理後の返済期間・回数

任意整理後の返済期間や回数は交渉内容にもよりますが、基本的には3年(36回)になります。金額が大きい場合は5年(60回)や6年(72回)で設定される場合もあります。

貸金業者側はなるべく短い期間での返済を望みますが、債務者の返済能力が重視されるので弁護士・司法書士も無理な返済プランで交渉締結はしません。

注意!
依頼前の相談では毎月いくら返済できるかを正直に弁護士・司法書士に伝えてください。可能ならば月々の収入・支出を一覧にして提出すると良いでしょう。ここで無茶な金額を言うと任意整理後の返済もできなくなります。

ブラックリストに載る期間

任意整理後、個人信用情報機関に金融事故として任意整理をしたことが記録されます。いわゆるブラックリストに載った状態です。

一定の期間ローンを組んだり、クレジットカードを作ったりができなくなります。任意整理の場合は5年間です。

この5年は任意整理の後に返済を開始してからではなく、完済してから5年間です。

<詳しく>ブラックリストに載る期間は?

まとめ

期間 合計期間
相談

任意整理終了
3ヶ月~半年 8年3ヶ月~8年半
返済 3年
ブラックリスト 5年

・任意整理の交渉期間は約3ヶ月~半年
・返済期間は3年(または5年)程度
・ブラックリストは5年

年数にすると非常に長く感じますが、返済できなくなった借金はそれだけ大きな問題ということをまず認識する必要があります。

借金問題を解決するのに近道はありません。1日も早く行動を開始しましょう。

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